TFCC損傷

TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷は、手首の小指側に位置する軟骨や靭帯の複合体が損傷することで、痛みや不安定感を引き起こす疾患です。スポーツや日常生活で手首に負担がかかる動作を繰り返すことで発症することが多く、早期の診断と適切な治療が重要です。
TFCC損傷とは?

TFCCは、手首の尺骨側(小指側)にある軟骨や靭帯などの組織で構成され、手首の安定性を保つ役割を担っています。この部分が損傷すると、手首の動きに支障をきたし、痛みや不安定感が生じます。
主な症状
- 手首の小指側の痛み
- 手首をひねる動作や重いものを持つときの痛み
- ドアノブを回す、瓶のフタを開けるなどの動作時の痛み
- 手首の不安定感や違和感
- 手首のクリック音や可動域の制限
- 握力の低下

原因
- スポーツや作業による手首への過度な負荷
- 転倒や外傷による直接的な損傷
- 加齢による組織の変性
- 手首の捻りすぎや繰り返しの動作
- 関節の不安定性や骨の形態異常
診断方法
- 問診と触診による症状の確認
- X線検査で骨の状態や尺骨の長さを評価
- MRI検査でTFCCの損傷部位や程度を詳細に確認
治療法
保存療法

- 手首の安静と固定(サポーターや装具の使用)
- 消炎鎮痛剤の使用
- ステロイド注射による炎症の抑制
- 筋力トレーニングによる可動域の回復と筋力強化
- 鍼灸施術・手技療法
手術療法
- 関節鏡視下手術によるTFCCの修復や切除
- 靭帯再建術や尺骨短縮骨切り術などの手術
- 術後のリハビリテーションによる機能回復
予防とケア
- 手首に過度な負担をかけないようにする
- 運動前の準備運動と運動後のアイシング
- 正しいフォームや動作の習得
- サポーターの使用による手首の保護
TFCC損傷は、早期の対応が重要です。手首の小指側に痛みや不安定感を感じた場合は、専門の医療機関での診察をおすすめします。適切な治療とリハビリテーションにより、症状の改善と再発の予防が可能です。
詳細な情報や治療については、おうばく鍼灸接骨院のウェブサイトをご覧ください。